鹿児島のPADIダイビングショップ|ラ・ボンバ

2022.9.18台風14号中 珊瑚の白化の報告


鹿児島は台風通過中。

この進路だと、多分、この後、全国が通過中になるかも〜。気をつけてくださいませ。

今回は、スクーバダイバーやスノーケラー、他の海好きの皆様に、残念なお知らせでございます。

というのも、今年は、例年になく、「珊瑚の白化」が目立っているってことなんだよねー。珊瑚もイソギンチャクも真っ白。

主に、水深の浅いところに棲んでいる珊瑚たちが、白くなってる。自分のこれまでの経験では、「珊瑚」たちは、このまま死ぬね。

「イソギンチャク」たちは、「珊瑚」たちとは違って、復活するよ。全部のイソギンチャクがそうかというと、正直、わからないけど。自分がいつも目にしている(ダイビングコースの通り道の)イソギンチャクたちは、復活することが多い。ので、多分、ほとんど復活するんじゃないかなーって思ってる。

左は、白くなったイソギンチャクの写真。ダイバーの下にある白いところ。クマノミも棲んでる。白いと写真的には綺麗なんだけど、「イソギンチャク」の健康上は、多分よろしくないと思うのよねー。早く戻ってほしいわ。

 

 

 

自分は、「坊津スノーケリング&スクーバダイビングパーク」で、よく潜ってる。名前が長くてめんどいから、「ケンムンパーク」もしくは「ケンムンビーチ」って呼んでるんだけど、水深は浅くて、誰でも潜れて、いろいろな水中生物と触れ合えるところ。すごい楽しいところなんだけど・・そこに生えてる同じ「珊瑚」の写真4枚載せるね。名前を仮に「ケンムン珊瑚」ってしとくね。

この「ケンムン珊瑚」は、水深2.5mくらい。大きさは直径1mくらいで、高さが50cmほどの岩の上に生えてるから、ダイバーが膝立ちで見ることができる・・いい場所にある、水中ガイドにとって、とってもなじみやすい「珊瑚」様だったんだ。さらに、小魚がたくさん棲んでいて、とっても賑やかな所帯。見に行くのが楽しみで、今日は誰がいるかなーって、ワクワクしてた。「ソラスズメダイ」や「トノサマダイ」、「ヤリカタギ」など各種のチョウチョウウオの幼魚、枝の間には「ダルマハゼ」「サンゴガニ」透明の「テナガエビ」の仲間とか、たくさん棲んでいて、生物観察にもってこいのケンムン珊瑚だったんだけど・・最後の写真のように、珊瑚の枝の間で暮らしているのは、もう、「ソラスズメダイ」が数匹になってしまったんだよね。

上の写真は、8月の初め、少し、白っぽくなってた。

あーこれはまずいなーって、思ってたら、やっぱり・・・

下は15日、まだ、少しは生きている。

 

 

 

 

 

 

 

8月25日になってくると、随分白っぽくなっちゃったねー。

 

 

 

 

 

 

 

真っ白になったのを見たのは9月8日。

今後、この珊瑚に褐虫藻が戻ってきて、茶色、もしくはベージュになることは、ないだろうなー。

昔、「オニヒトデ」の来襲で珊瑚がみんな喰われてしまった時、初めは白く、綺麗だったんだよね。だけど死んでしまった珊瑚は、だんだん植物に覆われて、茶色く枯れて、2−3年で朽ちて、石灰質もボロボロになって壊れていったんだ。もちろん、何年か経って、そのうちに子供珊瑚が発生して、海は賑やかさは戻るんだけど、それまでは10年以上もかかるのだよねー。

とはいえ、自分が潜っている「坊津」「桜島」「奄美」の浅場の珊瑚たちは、そうとう白くなっているので、たぶんだけど、多くの海域で、珊瑚は死んでいるんだと思うわけ。

 

この写真は坊津の「鵜の島」ってポイントだけど、「ショウガサンゴ」たちがすっかり白くなってる。ここも、近いうちにツルツルの磯焼けの岩肌になって、魚たちはいなくなるんだなー。

最後になる、白化とは関係ないけど、珊瑚受難の話。

左の写真は、お気に入りのポイント「ジャッキーレック」にあった巨大な「ナガレハナサンゴ」の群落。前回の台風11号で、ぶっ壊れて、今はバラバラになってる。おととい見つけた。今度、その有様写真を載せるけど。凹むわー。

差し渡し、5mはある珊瑚だから、できるまでに、多分、人間の歴史くらいかかっているんじゃないかなー。そんな、伝説珊瑚が、自分が見ている間に、壊れていくなんて、すっごい悲しい。

海は、日々、動いていて、生きているものは死に、死んだ端から生まれてくる。そんなサイクルが、きちんと今までのように永遠に続けばいいなと思ってる。

よんでいただいて、ありがとう。